平成25年レクチャー集

平成25年3月
「心身改造の食事―こころと体をよみがえらせる正食法のコツー」

以下の題材についてのレクチャーを記載しています。

体質改善が必要な病
体質は食事で変えられる
結核を治したもっとも簡素な食事法
簡素な食事の大きな効用
◎目の痒みは陽(肉食)、鼻づまりは陰(砂糖)
◎花粉症に良い食べ物
◎子どもの心(こころ)に働く食べ物

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●体質改善が必要な病

 3月になると、恒例のように花粉症情報が飛び交います。年々増加し、今や大人の3人に1人がかかり、さらに発症年齢が若年化して、かっては子どもにはほとんど見られなかったように思いますが、中学生や小学生、もっと小さい子どもにも現れていると聞いて驚かされます。
 今年から花粉症になったという話はきかされても、今年からなくなった(治った)という話は、ほとんど(ここで正食で治した人以外は)聞くことはありません。ほとんどの人が一度かかったらもう治らないものと決め、この花粉症の時期だけ薬に頼ってでもやり過ごせばいいと諦めているようです。
 こうした西洋医薬が、ほとんど効をなさない病気(一時的に症状を抑えるが根本治療できないこと)がハッキリしたものほど、その病因に食べ物が占める割合が大きいと考えることができるのではないでしょうか。そして、実際に食べ物を変えてみると、やったなりに体質改善の効果が顕著に現れるものだといえるでしょう。


●体質は食事で変えられる

 もう一面は、国民の1/3がかかり、年々患者数が増え続ける病気と言うものの心の原因は何か、それを知ろうと思えば、遺伝子レベル、原因物質の究明というようなやりかたでは分からないということです。今までやってきたようなミクロの顕微鏡的視点からだけでないもっと大きな観点から大局的に見て、食べ物が変わったから、これほどまで根本的にカラダ(体質)を変えたと考えるのは、素直にみれば簡単なことのようにおもえるのですが、これがもう一つの体質改善の盲点でもあるのです。
 前に取り上げた不妊症なども、同じ理由から、どこの病院でも食べ物から見直すことはないのです。不妊治療を求めて約50万人もの女性が(出産を希望する既婚者の6人に一人が)病院に通うというのはいったいどういうことが起きているのでしょうか。
 女性のからだは、生理があるために、体質の改善が分かりやすいものです。食物を変えると翌月には、生理不順や生理痛はなくなり、更年期障害や50肩の痛みが消えるという形で現れやすいのです。


●結核を治したもっとも簡素な食事法

 かっての日本では、戦前から戦後まもなくまで不治の病といわれた結核(昭和10年~25年死因第1位)ですが、桜沢氏は、「結核を治すほど(正食法で)ヤサシイ事はない」と言い、また、実際にその方法で抗生物質が世に出る前にたくさんの人を救ったのですが、そんな事は、今の医学の中では全く顧みられることはありません。また、その方法は、「実にカンタンで、玄米か麦入り玄米、黒いそば、かたいひえを、一口150から300回かみ、湯茶、水をなるべくのまないようにして(小便に3回以上いくようなら飲みすぎ)、ごま塩(塩2対胡麻8)を1日小さじ1杯とり、お菜はたくあん2、3きれと油炒め塩味の野菜、野草を100gほど、1日1合の米(または相当量)…」(『病気を治す術、病人を治す法』)というものです。こんな簡単な方法で、どうして結核が治るのか、それは当時も不思議に思われただろうし、当時の食生活を現在からみれば、まったくの自然食といってもいいくらいなので、あまり大きな変更はないように思われますがそれでも卓効があったわけです。もっと不思議なことは、同じ内容で、現代の花粉症も良くなるということです。現代の飽食不自然食からすれば、まったく正反対の食事に変更するのですから、さらに数倍数10倍の効果があると考えていいでしょう。


●簡素な食事の大きな効用

一見単純に見える方法の中に隠された、正食法のコツを、現代風に、現在の食生活に照らして説明してみたいと思います。
 まず第一に、「砂糖をまったく摂らない」ということ。現代のようにデパ地下や専門店のスウィーツがどこも繁盛して、女性が甘いものに連なり、人々はあまりに無防備、無批判に砂糖を大量に摂り続けています。この砂糖の害がどれほどかは、一度断つことによって初めて気づくものです。
二は、「良く噛む」ということ。何と言わず食べ物が白くソフトになり、ふわふわ、ぷるぷるとした喉ごし、噛まないでも食べられるよう加工したもの変わってきました。咀嚼することによって消化吸収の第一歩のスイッチが入り、唾液と食物とよく噛みまぜることでまったく新しい薬効物質が体内で作り出され全身を巡りはじめるのです。
 第三に、「動物性食品が極端に減る」ということ。長い間、人間が何を食べて健康を保ち子孫をのこし繁栄したかを忘れ、近代栄養学に惑わされて、肉食、動物たんぱく質食が第一と、その量を増やしてきました。しかし、それがまた欧米型の成人病を増加させてきたのです。動物性食品をとらないことで、糖尿や高血圧などの代謝異常が治ったり、精神的なイライラやうつ状態が減り、アル中の渇望感というような本能的要求と考えられてきたものまでもが、動物性食品摂取の抑制に左右されることがわかるのです。
 第四は、「おかずを減らし、穀類を中心に食べる」ということ。今の時代は、ゴハン(穀類)をとらないことがいいような風潮が広まっていますが、まったく正反対で、穀物を中心に、おかずを少量にすることが、人間の必要最小限の充分にして最適の食物の割合(ポロポーション)だと気ずかせてくれることです。これを、生物学的にオプティマス(oputimus)というのだそうです。つまり、疲れないで、気分良く(精神安定して)いつもゴハンがおいしく(良い食欲)、ぐっすり眠れる(休息と回復力に満ちた状態)これを創り出すことが「健康」ということではないでしょうか。4つにわけて考ええましたが、これが正食法の究極のコツということになります。


目の痒みは陽(肉食)、鼻づまりは陰(砂糖)

 花粉症の主な症状は、目の痒みと鼻づまりです。目の痒みの方は、赤く腫れ熱を持つので陽性だとわかります。従って肉食(広く動物性一般食品)が関係します。鼻は、粘膜がゆるんで膨らんで鼻づまりになっていると見ます。だいたい熱はなく、冷えが強いと鼻水が多くなります。従って、こちらは陰です。甘い物、それから水分過剰(トマトや豆乳)バナナなどの熱帯性果物を常時食べているかもしれません。変な間違った健康情報を一途に思い込んでいる人も少なくありませんね。そして、両方に共通して、ゴハンを食べないで、副食ばかり食べたり、粉(小麦製品のパスタやパン)に偏っていたりするのです。その結果、カロリーに占める砂糖や油脂の割合が高いのです。これが、アレルギー疾患すべての基本的にある共通原因です。砂糖と油はアレルゲン物質としての検査では引っ掛かってこないので、今までずっと見逃されてきたのです。その共通原因の上に第2原因として、花粉や、ダニアレルギー、金属、動物、食物それぞれの特定アレルゲンの陰陽によって反応が変わるということなのです。この構造がわからなければ除去をしても結局は本質的解決には至らないということになるのです。


●花粉症に良い食べ物

 こういうことをふまえた(砂糖、油脂を減らした)上で、それぞれの症状に良いものを挙げてみましょう。
1.目の痒みの強い人は、(陽性の動物性食品を抑えて)酸味のある柑橘類(八朔や甘夏)イチゴ,キューイなど。人参ジュース(生、すりおろし)、砂糖入らない酢の料理、なます、酢味噌、ピクルス、サラダ(油少なく塩、ヴィネガー)海藻の酢醬油(めかぶ、もずく)など摂るようにするとよいでしょう。

2.鼻づまりの強い人は、(陰性の砂糖は止めて)梅(梅酢)味噌を合わせた梅味噌味で食べる、苦みの春菜(菜花、からし菜、うど、わけぎ)や野草、海藻の味噌汁、スープ(醬油と梅肉入り)などたっぷり食べるとよいでしょう。
また、塩水(1パーセント)で鼻を直接洗い引き締めるのが最も効果があります。


●子どもの心(こころ)に働く食べ物

 まだ、ことばの通じない2歳以下の幼児でも、砂糖と肉、卵、動物食を抑えて、穀物と野菜食(豆や海藻)、味噌汁の食事にすると、食べた食事のすぐ後から、行動や感情が安定し、穏やかに変わります。それを3~4日も続ければ、ハッキリと他人から見ても分かるくらいに変化するものです。人の心身改造の「心」の方は、コトバ以前の感情や情動も大きな部分を占めます。人は長じてくれば、コトバ(概念)に支配され、理性(脳)が肉体を支配しているように見えます。(心が体を、脳が身体を動かす司令塔と考える)しかし、コトバ(概念)が頭に入る前の幼児の行動や精神状態を変える食事は、コトバで考える頭も、その延長線上で変えると言えるでしょう。現代人は、大量に肉食やデザートで砂糖を摂り、常に過剰エネルギーによって欲望や情動につきうごかされているとも見えます。それを、穀物と菜食中心の質素で、自然の生命の営みに最も適した量と割合の食事に変更した時に、私たちはわすれていた本来の生き方を発見するのではないでしょうか。

平成25年4月
「免役と食べ物―カンタンな食べ物に秘められた力 」

以下の題材についてのレクチャーを記載しています。

◎ 新たな感染症の広がり
◎ 予防接種を受けなかったのが原因か?
◎ 自然免疫と人工免疫
◎なぜ、われわれは人工免疫を選ぶか?
◎食べ物に秘められた大きな力
◎抗生剤が新たな菌を作り出した
◎薬にかわる食べ物の原理

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●新たな感染症の広がり

 先月、結核も玄米食で治したという話をしましたが、今月に入り中国から再び、鳥インフルエンザの発生が伝えられ、国内では、風疹の流行が止まらないと聞こえてきます。今月は、この「うつる病(感染症)」というものについて、食から見るのと、薬(現代医療)の側から見るのとどう違うのかというところに焦点をあてて考えていきたいと思います。
 鳥インフルエンザで養鶏場の鶏を何万羽も殺生したのは5~6年前だったか、一時は大騒ぎだったけれど、いつの間にか忘れられて、いつまた国内でも、あのような事態に発展するかわかりません。
 風疹は、どのように言われているかというと、20代から30代の風疹の予防接種が全員におこなわれなかった世代に多い、と専門家(医者)は説明しているようですが、本当に一人ずつにあたって、予防接種を受けたか受けなかったか、そして風疹にかかったことがあるのかどうか。はたして、そんな手間ヒマかけて調べて結果ではないでしょう。


●予防接種を受けなかったのが原因か?

 では、いったい何が起きているのでしょうか。風疹のワクチンなど昔はなかったし、風疹は、「三日ばしか」と言われて、患っても、はしかなどと比べても軽くて、放っといても2~3日寝ていれば治った。どこかで風疹が出たと聞くと、わざわざ子どもを連れて行ってうつさせたものでした。そういう事を知っているのは、もう50代後半か、60才以上の子育てをした人にしか分からないかも知れません。そうして、みんな必ず子どもの頃患っていたものが、ワクチンが出て、受けたり受けなかったりするようになり、そのうち、風疹そのものに触れる機会が減るなどして、子どものうちに自然に患らないまま大きくなったというのが実体でしょう。一般的にはワクチンの不徹底が原因だとするニュースや報道を聞けば、若いママたちは、ワクチンは忘れずみんなに受けさせねばならないとおもうでしょうが、それでいいのか、つまり医学的に正しいのかどうかということです。


●自然免疫と人工免疫

 子どもの時に自然にかかった風疹は、一度かかれば二度とかかりません(永久獲得免疫)。予防接種により人工毒(ワクチン)を注射して疑似感染を起こして得た免疫(人工免疫)によって、風疹にかからなかったとして、はたしてそれは同じかどうかということです。医学的には同等ということでなければ、予防接種をする意味はありませんね。しかし、疑問点は2つあります。予防接種をしたら本当にうつらないか。何歳になってもその力(免疫)は持続するのかどうかという事です。実際は、問題の世代では、風疹が流行した時には、予防接種を受けた子も受けなかった子も同じようにかかって、そして治って永久免疫を獲得していたということが考えられます。それが、今は、風疹の感染の流行自体が減ったためなのか、今、にわかに問題が発生したかのように見えます。


ほぼ全員が予防接種を受けるようになって以後の人たちが、これから成人になり20代~30代を占めるようになった頃に風疹の大流行がもう一度起きたとき、罹らないですむかどうか、その時になってみなければわからないのです。


●なぜ、われわれは人工免疫を選ぶか?

 さて、ここからが本題で、私たちは、患ってもたいしたことない風疹や、それ以外のおたふくかぜ、水ぼうそう、はしかといったものまですべて薬(予防接種)に頼って人工免疫を得る方法を選ぶのはなぜか、という点です。それは私たちが生まれもった自然免疫というものを知らない、あるいは自然にかかることによって一生かからない(永久獲得免疫)自然免疫の力を信じられないからといえます。また、それは医療体制の専門化が進み、病院や医師のすすめられるがまま従うしかないということも大きいですが、食べ物が免疫を左右することをしらないことがその理由だと思われます。そう聞くと難しいことのようですが、結核を治療した玄米食のように身近な食べ物で最高の力を発揮させることができるということです。


●食べ物に秘められた大きな力

 たとえば、玄米食で育った子どもは、学級閉鎖になるくらいインフルエンザが流行しても一番最後になるか、かかってもごく軽くすますというように、明らかに差がでます。もっと小さい頃から、カゼを引いても放っておいて自然に治るのを待ちます。薬の力でなく自己の治癒力で直すということです。何度かそうしてカゼにかかるたびに、後天的な免疫力が徐々に獲得されてゆくわけです。なぜそういうふうにできるかといえば、かかったとしてもたいしたことがないからなんですが、そこに、何を食べて育ってきたかが大事なポイントになります。

甘い物(砂糖)が多いと、カゼをひき易く、ぐずぐずと鼻水やのどの腫れが長引きます。また、ふだん元気でも、しょっちゅう熱がでたり、気ずくと38~9度と熱が高くなるのは、肉や卵など動物性食や揚げもの、スナック菓子を好きな子どものはずです。また、高熱が何日も続いたり、時に、脳膜炎や肺炎のような細菌性の重篤化の原因となります。はしかや風疹の高熱化、長期化するのも同じ原因です。

感染症はただ病原菌が不可抗力的な作用を人に及ぼすものだというように、一般的に思われているようですが、受ける側の人間の食べ物の内容次第で、うつり易さや、症状の種類、軽重や治り方の遅い速いまで決めるという事実をもう一度考えてみる必要があるでしょう。
そういう食べ物と子どもの発病の関係に、現代医学(一般的な医師)はあまりに無関心すぎるように思います。食べ物の内容を問わずして子どもの健康な発育をかんがえることはできないのです。


●抗生剤が新たな菌を作り出した

 もうひとつは、感染をおこす菌やウィルスの側の問題で、院内感染のMRSAというのは、多剤耐性菌(抗生物質が効かない)というものです。インフルエンザのウィルスは“毎年遺伝子が『突然変異』する” と医学書には説明してありますが、それは、もう「突然に変異する」とは呼べないものでしょう。ウィルスの遺伝子は、毎年変わる(連続変異する)基本性質を持っているということです。そして、ワクチンは、元になったウィルス(抗原)に対して、一対一で効くもの(抗体)だから、前もって用意したものは、基本的に効果はないのは明らかなのに、ハッキリとは言わないのです。なのに、インフルエンザのワクチンを(予防接種)をおし推めようとするのは、薬品会社の販売戦略以外の何ものでもないと思えるのですがいかがでしょうか。

中国の鳥インフルエンザは、さらに複雑で、鳥にしか感染しなかったウィルスが、人間に感染力を持つように突然変異したというもので、医学的に見て全く「想定外」の菌(ウィルス)が現れたという意味で「新型」というのです。これは、何年か前の鳥インフルエンザ騒動の時にも話したのですが、院内感染では、多用される抗生物質が問題視されましたが、その時点で、病院で使われる抗生物質が100トン、薬局、ドラッグストアーで販売されるものが200トンに対し、野菜や果物の抗菌にその2倍の400トン、驚くべきは、すべて合わせた以上の量の約900トンが、養殖や畜産の病気予防、成長促進のために毎年生産使用されているということでした。MRSAは、特殊な菌ではなく、どこにでも存在する化膿性ブドウ球菌が多剤耐性菌というモンスターに変身したのでしたが、家畜や動物の体内や、自然界では、無数の、無名のとるに足りない菌がどれだけ変異しているか、おそらく大騒動になっているでしょう(人間には聞こえてこなくても)。その中で、本来うつることのないものが、人に作用する遺伝子に突然変異するのは、たまたまのコトかどうかということです。


●薬にかわる食べ物の原理

 20世紀は、抗生物質(魔法の弾丸と称された)が伝染病や感染症を克服してきた世紀とずっと信じられてきましたが、多剤耐性菌や、想定外の新型鳥インフルエンザの出現は、正にその頼みの綱であった抗生物質によってもたらされたものだということがわかってきました。
アレルギーでも、難病や精神病でも、薬が効かない病気が増え続けていますが、薬が効かないものほど、食べ物の占める割合が大きいという原則は、感染病と免疫にもあてはまることが徐々に明らかになってゆくと思われます。

2015年10月01日